ドメニコーニ作『コユンババ』

ドメニコーニ作『コユンババ』です。
ドメニコーニは現代のギタリスト&作曲家で
テクニカルなレパートリーを提供してくれています。
もともとイタリア人らしいのですが、
中東に惹かれ、トルコに暮らし、活動を続けているそうです。

『コユンババ』の演奏、
日本では知られていない人で、すごい映像を見つけてしまいました。


Koyunbaba - C.Domeniconi - Pablo Sáinz Villegas - Bar Patillas




店はBar Patillas
スペイン北部、ブルゴスの老舗だそうです。
店内には古いギタリストの写真が多く飾られ
昔から続くギターライブカフェという風情。
演奏者のことも日本では知られていませんが、
ご自身のホームページを見ると
2006年にパークニング・コンクールで優勝したのち
ニューヨーク在住となり世界的に活躍中、
ナクソスレーベルからはCDを複数発売していらっしゃる。

それにしても、すごい演奏です。
感動します。
とくに、三楽章あたり、横の女性の涙をこらえる顔がよくて。
みんな、気持ちを共有していらっしゃる。

なんだか、考えてしまいます。
我々のように極東にいると実感薄いですが、
南欧~中東は、アメリカやNATOの侵攻や、敵対するゲリラの爆弾テロなど、
大勢が犠牲になる戦闘が身近に行われている地域。
ボランティアで湾岸戦争時にイラクに残った人の文章などを読むと、
我々が知らないリアリティがそこにあります。

たとえば、米軍の空爆によってある建物が破壊され、
それは米軍の意図だったかもしれないけれど、
その道路向かいにあった病院が大きな意害を被ってしまった。
窓ガラスは全て割れ、停電し、重傷者対応ができなくなり、
入院患者を早急によそに搬送する必要に迫られた。
そういう現実はアメリカでも日本でも、
報じられることはない・・・

フセインのような政治リーダーや、
イスラム原理主義のような強硬派の存在など
いろいろあるにしても、病院の医師や患者たちは、
我々と同じ心や感情を持った人間なのですよね。
中東ではアニメ「ちびまる子ちゃん」が人気があるそうですが、
人の一人一人は、日本とさほど変わらないのです。

今も昔も、争いがあり、流血があったけれど、
そこで人々は、生きていく。

音楽を聞くと、やっばり感じるものは同じだ、と思います。

ちなみに
彼が使用しているギターはラミレスですね。
たぶん弦長が長い80年代くらいのもの。
弦長が長いと、音そのものはハリがあっていいのですが、
テクニカルなことをするにはハンデがつきまとう。
それをこれだけバリバリ弾けるのですから
本当にすごいです。
撮影はアマチュアっぽいですが、音楽は本気のホンモノ、ということで。


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この記事へのコメント

2013年05月09日 23:03
すごくお久しぶりです!!
忘れられてないとうれしいです。

placeさんのブログを読んでると、ほんと、自分の無知を知ります。音楽には、国も時代も軽々こえて人の中に息づいてしまう、不思議な力がありますね。

また、時々、すてきな音楽を、教えて下さい。
2013年05月11日 15:39
こちらもなかなか更新できずすみません。
ていうか、あまり安易に作っても、とも思います。
「いいな」と思っても、少したつとさめてしまう
そういうものは、ここにはあまり……。
最近「上手い」ということについて考えます。
極端な例ですが
近年、ギターの国際コンクールにでまくって
数年で10以上の首位を取った人がいて
課題曲をこなすだけでもどんだけすごいんですか、
という話ですが,
彼自身の演奏がネットにあるんですが、
半年で300カウント程度なんです。
アマチュアよりも少ないくらい。
実際、上手いだけで、感動はありません。
音楽ってなんなんだろうな、と
あらためて考えてしまいます・・・

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